こざかなの素

健康は大事

身近な人が他人以上に他人

結構な大人になってから発達障害(アスペルガー)だと判明し、グレーゾーンの診断ののちに確定されました。
以来、過去に感じていた生きづらさはこれが原因だったのだと腑に落ちましたが、高齢の母は口では分かっている、と言うものの、発達障害がどういうものかあまり理解できていない様子です。
会話をすると高確率で母は途中で怒り出してしまいます。

最近あった例です。
自分の買い物があって、ついでに何か買ってくるものはないか聞くと、鶏肉を頼まれました。ここで私は「鶏肉のどこの部位が欲しいのか」と考えます。モモなのかムネなのかささ身なのか、細切れなのか塊なのか。母はそこまで細かく指定せず、ただ「鶏肉」だとしか言いません。

どこ(の部位)が欲しいのか聞いてもはっきりしないうえに、いつの間にか話題は野菜に移っています。鶏肉どこ行った?
「それなら一緒に行く?」と尋ねると、こんな(疲れた)身体で行けるわけない! といきなり怒り出すのです。至って普通の口調で尋ねているのに、沸点がよく分かりません。相手の態度にこちらもムッとして会話終了です。

自分の目で現物を見て、欲しい商品を選んだ方が間違いはないと思ってお誘い(?)しました。
体力の問題かと思いますが、お誘いに乗り気になっていそいそと着替え始める時もあるのです。

 

自分が発達障害だと分かる前にも同じようなすれ違いが何度もあったので、それは高齢者心理を私が理解出来ていないのだと思っていました。
実態はもっとカオスな状態でした(笑)。

加齢による脳機能の低下 vs 生まれつきの脳の特性

 

母にも発達障害がどういうものか知って欲しかったので、グレーゾーンの時点で「よかったら読んでみて」と関連書籍を渡したことがあります。全部読んだかは分かりませんが、その後別の本も渡してみたら「前に読んだ」という言葉が返ってきました。
別の本だよ、と言うとまたまた怒り出すという……(何でだ)
怒りがヒートアップし、終いには「私もうつになって障害者だよ!!」と怒鳴り始めるし……
こうなるともう会話にならないので私は自室へ退散します。
診断されていないので本人の思い込み)

 

役所の就労支援の職員さんや福祉サービス施設のスタッフさんは特性についても勉強されて理解しているため、こちらが恐縮してしまうくらい気遣っていただけています。本当にありがたい。
その反動か、一番身近な親が子の特性をよく知らずにいることが何だか寂しく感じています。