こざかなの素

健康は大事

「その日」が来た(4)

(以下、人によっては不愉快に感じたり、気分が悪くなると思われる表現がありますことを明記しておきます)

 

物心ついた頃から嫌悪していた父がいなくなり、数日経っても悲しみという感情は全く湧きません。むしろ「やっと逝ってくれた」という思いが強いです。
同時に、これから面倒な作業が待っているのか、とうんざりするような気持ちもありました。
遺族は様々な手続きをしていかなければならないのですが、よく分からないからといって放置するわけにもいきません。
その過程で、何だかモヤっとするようなことがたくさん出てきました。

死亡当日の警察への問い合わせ、病院・役所の梯子、葬儀社への連絡は全て私。
後日、葬儀社との打ち合わせで喪主は私になり、同席した兄はやり取りに頷くだけ。
葬祭行事は母方の伯父以来、約30年ぶりだったので、数日前に大急ぎで礼服一式を用意しましたが、兄は葬儀前日の夕方になってからクローゼットに保管していた礼服を試着していました。
その結果、ジャケットは前ボタンが止まらないくらいピッチピチ。
どうするんだろう? と静観していたら、数時間後、近所のユ〇クロで礼服を購入したとのこと。
(マナーとして遺族は正喪服なのですが…)

そんなこんなで簡素な直葬を済ませた後に待っていたのは、膨大な数の事務処理であり、それらを進めていく役目は私になっているようでした。

「仕事を休まないと行けない」という理由で、忌引き休暇中に兄が行ったのは保険証の返却手続き(役所)と年金事務所のみ。
自宅の名義は私以外の3人(両親・兄)なのに、公共料金の契約者(支払)名義は私に変更、という謎仕様。
フルタイム勤務の兄ではなく、障害者の就労支援施設で週20時間以下勤務の私の懐から諭吉が去っていくのはどうにも腑に落ちません。
日々の生活に直結するライフラインの手続きは重要だと思うのですが、兄からそんな話(名義変更など)は全く出ず、母に説明しても「難しくて分からないから任せる」という答えが返ってくるだけ。
半ばキレ気味になって「もう全部私がやるからいいッ!!」と、ライフラインやインターネットはともかく、自分は読んでもいない新聞の契約者にもなっています。

ちなみにですが、兄は還暦間近の独り身で実家から一度も出たことがない人です。
私も結構な未熟者ですが、そんな人間から見ても圧倒的に「暮らしの経験値」が足りないように思えます。

今後は避けて通れない相続手続きに取り組まないといけません。
四十九日が明けてからでもいい、と、検索するといろんなところで書かれていましたが、調べているうちに忌明けを待っていると間に合わない(と思われる)手続きもあることが分かってきました。

(続く)