こざかなの素

健康は大事

NHK「あさイチ」の毒親特集を見ました

毒親」という言葉がいつごろから使われ始めたのか分かりませんが、メディアでも普通に取り上げられるほど一般的な用語になってきたのですね。

番組終盤で視聴者のお便りが2,000通を超えたと聞いて、関心の高さがうかがえました。時間の都合で紹介されたのはごくごく一部でしたが、その溢れるような数のお便り、全部読んでみたいと思ってしまいました。いろんな立場からの意見を聞いてみたいです。

「“親子だからわかりあえる”は幻想」というのはすごく納得出来ます。自分以外は皆「他人」なので、気持ちを慮ることは出来ても本人の「本心」は本人にしか分かりません。
友達のように仲のいい親子など、良い関係を築いてこれた人は、おそらく「毒親」は理解しがたく失礼な言葉に当たるのでしょう。
(視聴者の投稿にもありました)

「大人になるまで育ててくれた親」に感謝の気持ちはありますが、問題はその中身です。
自分の(母の)場合は、子供を大事にしすぎて中年になっても手放したくない思いが強いようです。その理由は、子供が小さい頃から家で酔って大暴れしていた配偶者(父)と大いに関係があります。

子供の立場としては、夫婦間のもめごとは二人で解決して欲しかったのですが、母は離婚という選択をせず暴力や暴言に耐え続けてきました。当時の辛い記憶の愚痴は、結果一番吐き出しやすい私に向けられています。

以前、なぜ離婚しなかったのか聞いた時、母は「出来るわけないでしょ!小さい子供連れてどうしろっていうのッ⁉」とキレたので、それ以来触れないようにしました……。

本人の知らない間に「あんたのために」と生命保険の契約をしたり、実家が嫌で引っ越したら「行き先を教えてくれないから帯状疱疹になった」とか、年を取るにつれて徐々に訳の分からないことを言い出すようになりました。

 

視聴者のお便りにもあった「メソメソ系」な人。とても共感しました。みんなそれぞれの親子関係で悩んでいるのですね。
うちの「メソメソ」は、会話がかみ合わず諦めて口を利くのをやめるとあっちが痛いこっちが痛い、だるい、しんどい、と体調不良(と愚痴と卑下)のアピールが始まります。
本人の問題なので自分から病院に出向く選択もありますが、「辛いなら先生に診てもらう?」という提案には「もう少し様子を見る」とか「病院に行くほどでもない」という返答が多いです。
こういう提案をしてしまうところが、私自身、親の毒に侵されているのでしょう。
頭の片隅では、絶対嫌なのに介護で世話をするとしたら私なんだろうな、と考えています。

1人暮らしで無職になった後に癌になったので、先のことをあまり考えず実家に戻ってしまいました。今は親の健康状態に合わせて行動する日常(突発的な通院の付き添いなど)になっています。
自分の人生を生きていないような気がします。

 

実家に戻って1~2年経った頃の会話。

私「仕事探さないと」
母「(病気なんだから)働かなくていいって言ってるでしょ!」(ブチギレ)
私「親がいなくなったら私はどうやって生きていくの?」
母「そんなの知らないよ!

割とショックな答えでした。

1人暮らしで仕事をしていた頃、たまに一緒に買い物に行った時は、わざわざポチ袋に入れた現金を渡してくることがありました。何度断っても繰り返す。
子供の自立は認めていないかのような行為に思えて、今でも忘れることが出来ません。

 

毒親の影響で人生を左右されている、と分かったところで軌道修正が難しいのもまた難儀ですね。
(自分ではこうしたいのに出来ない、というもどかしさ)
ツイッターでも様々な体験談が投稿されていて、自分が考えている以上に根深い問題なのだと認識しました。

 

「#となりのこもりびと」の記事がありました。

www.nhk.or.jp