こざかなの素

健康は大事

異世界の人になってしまったのか

昨日記事にしたばかりですが、今回も母、Tさん(80代半ば)ネタです。
1週間前に突発で受診した際に薬を処方されたので、服用した結果を先生に診てもらいに行きました。

kozakanam.hatenablog.com

前回同様、「自分で行ってみる?」と意思確認してから、ひとりで受付窓口に行ってもらいました。
が、やはりすんなりとは終わってくれませんでした。

前回は皮膚科 ⇒ 整形外科、の受診で、骨に異常はなく皮膚のお薬だけを処方してもらったので、今日の受診は皮膚科だけで済むはずでした。

ところが受付の段階で前回受診した両方の科を入れてしまっていました。
皮膚科の受診が終わった後に先生が「じゃあ次は整形(外科)ですね」と言ったので、私はきょとんとしてしまいました。先週、骨に異常はないという結果で終わったのに、何でまた行くの?と不思議に思いました。

腑に落ちないながらも整形外科の診察室の前で待っていたら、看護師さんが主訴の聞き取りに来てくれました。
今日の受診予定のファイルには両方の科が受付されているので、Tさん自身が受付で依頼したことになるのですが、本人曰く「何も言っていない」(この時点でもうご機嫌斜め)とのこと。

看護師さんとのやり取りは傍で聞いているだけでもう虚しくなってきました。
そしてやはり受付も私が行くべきだったと激しく後悔しました。

 

看「(ご自分で)受付しないと(ファイルには)記載されませんよ」
(看護師さんも少々イラっときた様子)

T「そんなこと言ってない、今日はあちこち痒くて」
(既に会話破綻)

看「(私に向かって)一緒に(診察室に)入られなかったのですか?」
(とばっちりこっちに来た!)

私「皮膚科の受診には同席しました」
(受付はTさんひとりでやってもらったことを看護師さんは知らないもんなぁ)

 

過去のTさんの言動から推測するに

  • 受付で「今日はどちらを受診されますか?」と聞かれた
  • 足首だけでなく、身体のあちこちが痒い、と受付の人に症状を訴える
  • 受診履歴を確認した受付の人に「前回と同じ科(皮膚・整形)でよろしいですか?」と聞かれ、整形外科の受診は不要と伝えず「はい」と返答

という流れかと思われます。
ゆえにTさんは「何も言っていない」と。
たぶんこんな流れだったのでしょう(あくまでも私の想像です)。

 

加齢でいろんな身体的能力が落ちてしまうのは仕方ないことですが、脳の衰えは特に深刻です。
自分は何のために今日病院を訪れたのか、体のどこを診てもらいたいのか。
そんな基本的な、最低限の希望すら的確に相手に伝えられなくなっていることに愕然とします。

 

結局整形外科の受診はキャンセルして終わりましたが、Tさんのわがまま(?)はまだ続きます。
皮膚科で新たに処方された薬は使わず、20年ほど前に通っていた別の皮膚科に行きたいと言い出しました。そのクリニックは、午後の部は15時半からなので一度家に戻ってから出直すということでTさんの気持ちも落ち着いたようです。

が……
病院から最寄り駅までのシャトルバスを待っている間に気が変わり(笑)、駅前の薬局で先ほどの処方薬を受け取り、キッチングッズも買いたいから100均に行く、というルートに変更……(もう私のHPもMPも残り2くらいになった)。
そして買い物中に歩き回って疲れてきたのでご機嫌斜めになって愚痴が垂れ流されて、というお決まりのパターンです。

 

道中、昨日見た毒親の番組を思い出していました。
「わかりあえない」から距離を置こうと思っても、相手は「(親子だから家族だから)わかりあえている」と思っているので、語尾に「ですます」を付けた丁寧な物言いをしただけで「ほらすぐそういう言い方する!」と瞬間湯沸かし器に火が付いたように怒り出します。
そんな人がMCI(軽度認知障害)ともなれば、会話のキャッチボールがすんなり出来ると期待すること自体がもう無理なのでは、違う世界の人だからこちらの道理は通用しないと思って接した方が楽なのでは……
と、小さく丸まったTさんの背中を見ながら思いました。