こざかなの素

健康は大事

ウィッグ購入—持病回想録(6)

(前回のお話)

kozakanam.hatenablog.com

動けるのはあと1週間、その間に粗大ゴミの申し込みやらヅラの用意やら、やることがたくさん!

ウィッグ購入

治療方針が決まり、スタート地点に立ったばかりでしたが、検査の結果を待っていた時とは明らかに違う心境でした。ほんのわずかでも進む方向が見えたので、不思議な安堵感がありました。

数日前に予約したウィッグ専門店を訪問。梅雨入りしたのに良い天気で真夏日になったため、慣れない経路で到着するまでにヘトヘトになりました。

お店はこぢんまりしたビルにありましたが、店内は明るくてとてもきれいで、応対していただいた店員さんがすぐに個室に案内してくれました。
担当のTさんはとても感じの良い人で話しやすく、アンケートを記入した後にこちらの治療状況や身の回りの事などを伝えました。その後はウィッグについて一通り説明をしていただき、髪の長さや質感や色などの細かい要望を伝え、適した商品を選んでいく、という流れになりました。

Tさんの話を聞いているうちにあれこれ揃えたくなりましたが(商売上手?)、予算の関係で最終的には既製品のウィッグと、シャンプー・トリートメントなどのケア用品、気になっていた髪付き帽子(インナーキャップに髪が付いているタイプのウィッグ)を購入しました。
総額約6万円。無職には痛い出費でした…。
医療用ウィッグは医療費控除の対象外であり、健康保険も適用外なので全て自費になります(助成金制度を設けている自治体もあります)。

化学療法は副作用で外見に大きな影響を与え、その外見からさらに心にも大きなストレスが発生します。癌の治療方法や研究は日々進歩していますが、決して切り離せない心の傷も治療対象として認識されて欲しいと思っています。
脱毛は化学療法の副作用の中でもかなりつらい症状のうちのひとつです。精神的なダメージを少しでも和らげるために前もって準備しておこう、と私もウィッグを購入しました。

しかし時間が経った今振り返ってみると、実際に装着して外出したのは2回ほどでした。しかも使用したのは髪付き帽子だけで、ショートヘアのフルウィッグは一度も使うことなくクローゼットに収納したままになってしまいました。
仕事をしていないので外に出ることが少なかったせいもありますが、時季的に暑かったことと、本人の気質(めんどくさがり)もあって、通院や買物の時はバンダナ+帽子で済ませていました。

脱毛については、また後の化学療法についての記事でお伝えしようと思います。

(続きはこちら)

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