こざかなの素

健康は大事

頭の中で過去と現在が混じっている

突発的な母の通院の付き添いでまたもや疲労困憊です。

7月半ばに尾てい骨の骨折でお世話になった、近所の少し大きめな病院に行きました。

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何年も前からむくんでいる足首の皮膚が固くなり、赤みを帯びて痒みも出てきたというので、皮膚科に行きたいとのこと。
自分で出来ることはなるべく自分でやってもらおうと思い、病院の受付にも保険証と診察券を自分で出しに行ってもらいました。
そして案内されたのは2か月前に受診した「整形外科」。受付で現在の症状を説明出来ず、再診扱いになってしまったようです。
しょっぱなから壁にぶつかり、これは診察でもごたごたしそうだなぁ、という予感がしました。

整形外科での診察前に看護師さんが症状の詳細を聞き取りに来てくれたので、ここで皮膚科へ移動することが出来ました。
やれやれ、と思いながら皮膚科の先生に診てもらいましたが、またひと悶着。
病院で診てもらう時は、今の症状がいつ頃から出ているのか、原因になりそうな行動など細かく聞かれると思いますが、患者である本人がうまく説明出来ないと先生も適切な治療方法が検討出来ません。
同席して話を聞いていたら、母の場合、経緯などの細かな説明が困難になってきているようでした。

皮膚の赤みや痒みが出ているので、ひとまず抗生剤と塗り薬で様子を見ましょう、ということになりましたが、骨に異常がないか念の為整形外科で画像を撮りましょう、と皮膚科はそれで落ち着きました。

その後整形に移動し、一旦足の状態を見てもらってから画像撮影をして、今度は整形の先生の診察に移りました。
こちらでもまた先生とかみ合わない問診を聞く羽目に。

  • いつからこの症状(赤み・痛み・痒み)が出ているの?
    ⇒ もう何年も前からむくんでいる
  • 何年も前から自覚があって、かかりつけ医(頻繁に行っています)で診てもらった?
    ⇒ 薬は何年ももらってる(高血圧の薬のこと)
  • どこかにぶつけたりした?
    ⇒ バスに乗る時に(段差で)打ったかも、事故に遭ったこともある(30年前の話です…)
  • それはいつ頃?
    ⇒ もう何か月も前

 

先生は根気強く問診を繰り返しますが、母の言葉からは今の症状が出現する可能性のある原因に行き着くことが出来ず、結局は皮膚科で処方された薬で1週間様子見という形で終わりました。

何だかもう……先生すみません、と心の中で謝りました。
物忘れの治療でも別の病院にかかっていることを伝えた方がいいのか迷いました。
本人の中で過去の記憶が錯綜している感じがして、痛い思い出が一緒に出てきてしまったのかと。
迷った末、通院歴を先生に伝えましたが、直後に後悔しました。
靴下を履きながら「(病院に)連れていかれた」、「鬱になったこともあるし」と独り言をブツブツブツブツ……
(MCI-軽度認知障害-だが本人は鬱病だったと思っている)
もはや聞き慣れた母の卑下。拗ねてご機嫌斜めになり、眉間に皺が寄ってきます。ただでさえ長い問診でうんざりしているところに、余計なことを言ってしまいました。

 

何とかなだめて病院の会計と処方薬受け取りを済ませました。お昼も食べずに13時を回っていたので、先ほどの卑下がぶり返さないうちに「お昼は何食べたい?」と努めて明るく問いかけ、久し振りに食べたい、というちょっと豪華なサンドイッチを買ってようやく帰宅しました。

帰ってきてから、自分も遅い昼食を取りながら今日の問診を思い返しました。
かみ合わない会話。時間の感覚があやふやになっているのか、何十年も前のケガや病気も現在抱えている症状と関連付けて考えているようでした。それだけ痛くて辛かった思い出があるのでしょう。
尾てい骨の痛みの時も、子供の頃に木から落ちて強く打ったことがあると訴えていたくらいです。何年前の話……。

私はもともと口数が少ない人間なので、出来れば家でも必要最低限の会話で済ませたいと思っています。話を聞いて欲しいのに、話し掛けても反応が芳しくない。母にとってはそれが気に入らないのかもしれません。
(話の内容が愚痴だと分かっているのも回避の理由である)

自分の思いの丈を受け止めてくれる機会や人に出会うと、過去の話や心に燻っている悩みなどを一気に放出してきます。今日の問診もそんな印象がありました。